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2グレード構成の新型BRZ、ベストバイはどっち?

いよいよ7/29の発売日が迫る新型BRZですが、細かなグレード別の価格。装備内容についても出回ってきました。ご存知の方もおられるかもしれませんが、今回の新型はひとまず2グレード構成で発売されます。

 

今回はグレード別の装備について詳細に見ていき、どちらが買いなのか考えてみます。

ベースグレードと上位グレードの価格差は税込18.7万円

まずグレード構成ですが、ベースグレードの"R"と上位グレードの"S"の2グレード展開となります。税抜きの価格はMT車で"R"=280万円、"S"=297万円で、その差は17万円。10%の消費税を加味すれば18.7万円です。

大きな違いはタイヤ&ホイールとシート!

次に"R"と"S"の装備面での差ですが、大きな違いはタイヤ&ホイールのサイズとシート生地です。具体的には以下の通りです。

①タイヤ&ホイール

"R": 215/45R17×ミシュランプライマシーHP

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GR86の17インチホイールは切削+ブラック塗装。BRZでは全体がグレー塗装される

"S": 215/40R18×ミシュランパイロットスポーツ

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BRZの18インチホイールはマットグレー塗装

②シート生地

"R": ファブリック(ヒーターなし)

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写真はGR86のベースグレード。BRZ"R"も同じ仕様か。ただ、ステッチは赤となる。

"S": レザー(サイド)×アルカンターラ(センター)(ヒータ付き)

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"S"のシートはレザーとアルカンターラにレッドアクセントが印象的

見た目をとるなら"S"一択ですね。ちなみに、シートはどちらもレッドステッチのようです。

その他の装備差は微々たるもので、以下の通りです。

③スピーカー(Rでは 6スピーカー、Sでは8スピーカー)

④メーターフード(Sではアルカンターラ調)

⑤インパネ加飾(Rではグロスブラック基調、Sではサテンシルバー基調)

⑥ドアトリム(Rではファブリックとプラスチック、Sではレザー×アルカンターラ)

⑤バニティミラーランプ・ドアカーテンランプ(Sにのみ装備)

この他にもひょっとしたら細かい装備差もあるのかもしれませんが、現時点で私が把握している違いは以上となります。

先代のグレード構成を振り返る

ちなみに先代BRZのグレード構成を振り返ると

競技用の"RA"

ベースグレードの"R"

上位グレードの"S"

ザックスダンパーやブレンボブレーキを搭載し走りを磨いた"GT"

STIバージョンの"STI Sport"

となっていました。従って、新型でも"R"と"S"は継続設定され、ヒエラルキーも継承されていると言えます。また、"GT"と"STI Sport"は先代後期型に追加設定されたグレードなので、新型でも追加設定される可能性が高いと言えます。新型のトピックは競技用のベース車となる"RA"の廃止です。おそらく需要が見込めないため廃止されたはずなので、今後の追加設定も望み薄かと思います。ちなみに兄弟車のトヨタGR86では"RC"というグレード名で競技用グレードが生き残っているのも不思議なところです。新型で"RA"狙いだった方はGR86"RC"を買うか、"R"を買って自分好みにカスタムするか、となりそうですね。

結局、どっちが買いか?

では、結局どっちが買いなのでしょう?これは非常に微妙なところだと思います。私なら。。迷いますが、20万円近い差額なら"R"を選び、浮いたお金を旅行やカスタムに回したいかな、という気がします。

 

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STIのパーツを入れれば20万円は軽く吹き飛びそう

まず、RとSでホイールサイズ以外の基幹性能に差はありません。サスペンションやブレーキ性能は同じで、エアコンやメーター等のデザイン・機能も全く同じです。となれば残りはシートやトリムの素材程度の差です。BRZはピュアなスポーツカーであることに意味があります。大径タイヤや余計な飾りに過度に魅力を見出すべき車ではありません。となれば、"R"でも十分の装備内容なので、こちらを選んで少しカスタムして乗るのがより玄人な選択なのかも?というのが素人なりの私の意見です。

新型レヴォーグ・B型でボディーカラーが複数入れ替わる可能性

B型レヴォーグへの切り替わりはいつなのか

新型レヴォーグが発売されて来月で1年となります。現時点ではまだA型の受注打ち切りの話題は持ち上がっていませんので、初の年次改良まではもう少しありそうです。ただ、そう遠くないうちにB型にスイッチすることは間違いありません。個人的には8~9月中にA型は打ち切られ、10月辺りでB型が発売されるではないかと予想しています。

matsuwox.hatenablog.com

 そのB型レヴォーグですが、どうやらボディーカラーが変更される可能性が出てきました。

今回はこの点についてみていきます。

ピュアレッド、ラピスブルーを検討中の方は要注意

早速ですが、B型に切り替わるにあたり変更される可能性の高いボディーカラーは

①ピュアレッド

②ラピスブルー・パール

です。実は先代レヴォーグでもA→B型に切り替わる最初の年次改良で青と赤が変更されています。(ライトニングレッド→ピュアレッド、ギャラクシーブルー→ラピスブルー)います。

 

では、一体これらの後継色はどうなるのかについてですが、

①ピュアレッド→イグニッションレッド(有料色¥55,000)

②ラピスブルー・パール→サファイアブルー・パール

となる可能性が高いです。

新色①イグニッションレッド

①のイグニッションレッドは新型BRZに合わせて新開発された、久々の本気のスバルレッドとなります。スバルといえばWRブルーに代表される「青」を思い浮かべる方が多そうですが、今回は対照的な赤についても推そうとしています。スバルが赤を推すのはこれが初めてでは無く、3,4代目レガシィに設定されていた特別仕様車「ブリッツェン」では赤が訴求色として設定されました。

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レガシィブリッツェン

ただ、かれこれ10年以上も前のモデルなので、そう考えるとやはり久しぶりに「話題性のある赤」となりそうです。以下の河口まなぶさんの動画が詳しいです。


 

このイグニッションレッド、ソリッドカラーですが3層に塗り分けられた手の込んだカラーとなっており、税抜き5万円の有料色と値段も少々お高いです。その分、従来のピュアレッドと比較して発色が良く、より鮮烈な赤を演出しているとのこと。

 

今回BRZに導入されることが明らかになっているので、レヴォーグ(ひいてはインプレッサ系も)のピュアレッドは廃止され、イグニッションレッドに置き換わると見るのが現実的です。ピュアレッドが良い!という方や5万円かかってしまうのは勘弁、という方はA型でピュアレッドを購入してしまった方が良いかもしれません。

新色②サファイアブルー・パール

②のサファイアブルーパールは北米インプレッサの2022年モデル(すなわち、F型インプレッサに相当)にてダークブルー・パールに変わって新たに設定される予定の新色です。新型BRZにも先代で使われていたラピスブルーに変わって採用されるとのことなので、B型レヴォーグでもラピスブルーがサファイアブルーに置き換わると考えられます。こちらの色はまだ実物の写真がないので具体的なイメージが湧きませんが、北米インプレッサの公式画像を見るに若干紫っぽく見えます。

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イグニッションレッドと違い無償色なので、追加料金は発生しない見込みです。こちらの青についても、ラピスブルーの方が良いという方はA型を購入された方が良いかもしれません。

噂話①クールグレーカーキー廃止説

XVのイメージカラーでもあるクールグレーカーキー(氷河をイメージして作られたとか)ですが、なぜか(?)新型レヴォーグにも採用されています。ところがわざわざ変化球とも取れる色をあえて用意したスバルの期待を下回って、この色、全く売れていないようです。おそらくはXVのイメージが強く、背の低いスポーティなレヴォーグにはミスマッチと感じるユーザーが多かったのでしょう。個人的には無くなってほしくないのですが、このクールグレーカーキーは売れないのでB型ではラインナップから消されるとの噂があります。定かではありませんが、新型レヴォーグに用意された全ボディーカラーの中で最も売れていないことは事実なので、現実的とも言えます。特徴的な色ですので好みは割れるかと思いますが、レヴォーグでこの色を狙っている方は早めにA型で買ってしまわれた方が良さそうです。

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他に代わる色がないので狙っている方はA型を

噂話②STI Sportの白がセラミックホワイトになる説

こちらも噂程度ですが、レヴォーグの発売から2ヶ月後に発売されたインプレッサSTI Sportで用意されたセラミックホワイトがレヴォーグにも塗られる、という話です。ソリッドホワイトであるこの色は、現在用意されているクリスタルホワイト・パール(ちなみに一番売れている色)よりも純白に近いスポーティな色です。おそらくSTIのブランドカラーとしてWRブルーに並ぶ扱いをされるのではないかと思っています。つまり、GTとGT-Hにはこれまで同様クリスタルホワイト・パールが継続採用され、STI Sportではクリスタルホワイトが廃止されセラミックホワイトに切り替わると予想します。これは個人的には歓迎すべきことだと思っています。STIには第二のブランドカラーとして大事に(安易にSTIの名のつかないモデルに塗らずに)育てて欲しいです。

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インプレッサではSTI Sport以外には従来通りのクリスタルホワイトが塗られ、しっかり差別化がなされている

A型のみで廃止される色をどう捉えるか

さて、みてきたようにかなりの色が変更されることになりそうなB型レヴォーグですが、一体どちらの色を買うのが良いのでしょうか?これは人によると思います。A型にしか塗られなかった貴重な色と捉えることもできますし、一方で後々カスタムしたりバンパーを中品で買おうとしたりするときは流通量の多くなるB型以降の色を買っておいた方が都合が良いのかもしれません(というのも、先代レヴォーグ同様、B型以降に今回切り替わる色が再度変更になるとは考えにくい。つまり、今回切り替わる色は次期型が出る5年後までは採用され続ける可能性が高い)。いずれにせよ、こうした迷う楽しみを与えてくれるのもスバルの年次改良ならではであり、他社にはない独特な魅力とも言えるでしょう。

 

【先代の勢いどこへ】現行クラウンの敗因を考察①

「いつかはクラウン」「いつかのクラウン」

日本を代表するクルマといえば、多くの人がクラウンの名を挙げるのではないでしょうか?

一昔前は「いつかはクラウン」などとも言われ、多くの人にとってまさに憧れの一台でした。

 

トヨタのラインナップの中でも非常に歴史の長い、まさに名門ブランドであるクラウンですが、周知の通り15代目となる現行型は前代未聞の苦戦を強いられています。

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満を持して登場したものの、販売は苦戦。今やブランド存続の危機に晒されている

現行クラウンが登場したのは2018年のこと。それまでの箱型のボディから一気にクーペルックのスタイリッシュなセダンへと変貌したデザインや、”ロイヤル””マジェスタ”という、いわば歴代クラウンの直系とも言えるラグジュアリー版を廃止したグレード展開が大きな話題を呼びました。

 

トヨタはクラウンの購買層の若返りを図って、より若年層にウケの良さそうなスポーティ路線に振ったわけですが、この戦略がまずかったようなのです。現行クラウンはヒットした先代とは打って変わって全く売れていません。 

 

いえ、全く売れてないとはいっても、苦境に立たされている本格セダン市場において唯一気を吐いているモデルであることには間違いありません。他のブランドではほぼセダンが消滅しているか、存続していても風前の灯状態です。そんな中毎月まとまった数を売り続けている事実からは、現行クラウンも一定の市場評価を受けていると言っても良いのかもしれません。

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最近ではレガシィセダンが先代限りで国内撤退となったのが記憶に新しい

しかしながら、"巨人トヨタ"の販売規模を加味すれば現行モデルが一貫して苦戦を強いられていることは明らかであり、実際先代のモデル末期時よりも厳しいセールスが長らく続く事態になっています。

 

そんな中、昨年にはクラウンセダンが生産を終了するのではないかとの憶測も飛び交い、クルマ業界に激震が走りました。要するにそんな噂までで始めるほど厳しい状況なわけです。

 

おまけにクラウンは国内専用車。中国でも販売していますがあくまでメインは日本市場です。グローバル化が進行する中、先行きの怪しい国内専用車にこれ以上の投資するのは経営陣的にも悩ましいことであるはずです。

 

まさに、絶体絶命の存続危機。

 

「いつかはクラウン」と言われた憧れのモデルは、過去の記憶、まさに「いつかのクラウン」となってしまうのでしょうか。

 

そんな現行クラウンの敗因について数回に分けて考察していきます。

敗因①アルファードに客を取られた

クラウンに変わって近年販売が絶好調なのがアルファードヴェルファイアです。セダンよりも車内空間が圧倒的に広く見た目も十分ゴージャスなので、利便性・存在感ではセダンを凌ぐのは間違いありません。また、現行アルファードヴェルファイア(通称アルヴェル)は歴代クラウンが得意としていた法人向けの需要や見栄を張りたい人たちも取り込みました。現行クラウンはロイヤルとマジェスタがなくゴージャス感が薄れてしまったため、単に”豪華さ””華々しさ”を求めたいユーザーにはアルファードヴェルファイアの方が魅力的に映るのでしょう。また、子育て世代のニーズも高まってきているミニバンは、縮小の一途を辿るセダンに比べリセールが良いこと、さらにはこれをうまく利用した残価設定ローンの普及もアルヴェルの販売を後押ししたはずです。

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クラウンが得意としていた法人需要をも取り込んだ現行アルファード

これは余談ですが、車好きならご存知の通り、実はヴェルファイアは現在全く売れていません。契機となったのはフェイスリフトを敢行したビッグマイチェン。ますますオラオラ顔になったヴェルファイアは流石に「やりすぎ」と映ったようで、顧客をまだマシな顔のアルファードに持っていかれ、販売実績でアルファードに引き離されているのです。すでにヴェルファイアはグレードが削減されており、今後2年以内には登場するであろう次期モデルではモデルごと消滅、再びアルファードに一本化される見通しです。

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流石に”やりすぎてしまった”ヴェルファイアは一気にリストラ候補へ

敗因②旬のSUVにも顧客を奪われた

アルファードだけでなく、今をときめくSUVにもクラウンは顧客をごっそり奪われています。典型は新型ハリアーやレクサスRXでしょう。ミニバンより生活臭が少なく、セダンよりおじさん臭くなく、2ドアクーペより恥ずかしくない、と女性ウケも抜群です。幅広い年代層に人気となり、今や最もホットなカテゴリであることは疑いようもありません。近年特に加速度的に競争が激化していて、各社ともSUV開発には相当な力を注いでいます。そういう意味では現行のクラウン、タイミングが若干悪かったともいえなくはないでしょう。

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絶不調のクラウンをよそに販売絶好調の新型ハリアー

 さらにSUVはリセール価格も非常に良いので、そうした点でもやはりセダン以上の魅力を持っているといえます。

敗因③デザイン面での”らしさ”の欠如

現行クラウンの敗因として頻繁に指摘されるのが、デザインです。下の写真をご覧いただければ先代と現行型のサイドデザインの違いは一目瞭然でしょう。切長のヘッドライトや分厚いテールランプで構成される前後デザインは概ね先代から引き継がれた意匠ですが、サイド面に関しては大きく変更されました。最大の変更はなんといってもCピラー周り。細身でなだらかなデザインにすることで今までのクラウンにあった”オジサン臭”を消し、スタイリッシュでスポーティなのセダンになりました。

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いかにも”正統派セダン”なフォルムの先代。箱型のシルエットと太いCピラーがその証。

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現行は流行りでもある流線型のクーペルック。リヤのクォーターガラスが特徴的だが、細身のCピラーからはこれまでのクラウンらしい風格は感じられない。

ここには顧客の若返りを狙ったトヨタ側の意向が表れていると思います。しかし、今までのクラウンユーザーはこれをみて「もはやクラウンではない」と失望。また、他のセダンとの差別化もできなくなり、このデザインならわざわざクラウンでなくても良い、という意見も聞かれました。

 

内装についても評判は芳しくなく、他モデルからの流用品が目につくことなどから度々手抜きを指摘されています。直近のビッグマイチェンでは、使い勝手が悪いと酷評された前期型のディスプレイ周りを刷新し、どでかいディスプレイに置き換えられました。これは最近のトヨタの内装デザイトレンドにのっとったものと言え、使い勝手は改善したものの今度はクラウンらしい特別感をほぼ感じることのできない、ありきたりなデザインです。アルファードハリアーに完全に負けていると感じるのは筆者だけでしょうか?

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先代の内装はクラウンらしい堂々としたデザインで各パーツは専用デザインを与えられていた。

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現行の内装

ご覧の通り、ハンドルやシフトノブはハリアーRAV4といった本来”格下”なはずの他モデルと共用になっています。クラウンらしさを演出するウッドパネルも今回は使用が少なく、分かりやすいゴージャスさやボリューム感を持っていた先代と比べるとランクダウンした印象は否めません。

 

もっとも、最近はウッドパネルやカーボンパネルといったパネル類で上質感を演出する手法は減少傾向にあり、代わりにダッシュボード周りをステッチ付きのソフトパッドでカバーして高級感を出す、というのがトレンドのようです。しかし、クラウンクラスであればこの両方をうまくバランスさせてワンランク上の室内空間を作り上げて欲しいところ。そういった点ではやはりもう少し力を入れて欲しかったというのが大方の意見でないでしょうか?

敗因④(次回以降)現行クラウンがターゲットにした”若年層”に思わぬ落とし穴

以上のように、現行クラウンはあまりにコンセプトを変えたために既存ユーザーがらは拒絶反応を喰らったわけですが、しかしこれはトヨタも想定済みであったはずです。トヨタは今までの顧客が離れることを承知の上で、新たな需要・将来のクラウンファンを生もうとしたのでしょう。その新たな需要としてターゲットに置かれたのが、40代以下のいわゆる若年層。彼らに売れれば成功、それが15代目クラウンの市場目標であったと筆者は分析します。

 

ところが、現行クラウンはここに失敗したのです。現行クラウンの失敗の本質は、若年層にも買ってもらえなかったことなのです。50~60代以上の客層にそっぽを向かれたことは失敗ではなく予想通りだったはずです。

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流行り物が好きな若年層の興味は今や完全にSUV

では、なぜ若者はクラウンを選ばなかったのでしょうか?ここには二つの要因があると考えています。

 

ここからについては長くなりそうなので、次回(いつかになるのか。。)に回そうと思います。

 

次回以降、この敗因④とその他の分析、さらには今後のクラウンの行方について書いて行くつもりです。

 

新型アウトバック日本仕様をガチ予想

今回は秋頃発売開始予定であるスバルの新型アウトバックについて細かく予想していこうと思います。

 

1.8Lターボの搭載は確実

まずパワートレインですが、レヴォーグやフォレスタースポーツと同様、1.8L水平対向4気筒直噴ターボエンジン(CB18)の搭載は確実でしょう。そのエンジンスペックは177ps/300Nmと、従来の2.5L自然吸気エンジン(FB25)を上回るパワー&トルクを達成し、低回転領域でのトルク向上と排気量縮小による燃費向上を実現しています。

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2.5L自然吸気から1.8L直噴ターボへ変更となる

 電動化はありえない

ハイブリッドモデル(スバルはe-Boxerと呼んでいる)の登場は現時点では可能性が薄いでしょう。そう言える一番の理由はe-Boxerがアウトバックの車格にはアンダースペックで相応しくないからです。実際、2.0L自然吸気エンジンに小型モーター(トルクは65Nm程度)を組み合わせたe-Boxerは分類上はマイルドハイブリッドであり、モーターのパワーの恩恵を感じる場面は多くはなく、一方でバッテリー搭載による100Kg近い重量増が走力性能にマイナスの影響を与えています。これにより自ずと0-100km加速は遅くなりますし、ただでさえ車体が大きく重量が嵩むアウトバックにe-Boxerを搭載した場合にはヘビーかつローパワーという、全く車格に相応しくない走りとなってしまうのが目に見えています。スバル側でe-Boxerのシステムに大幅なブレイクスルーがない限り、アウトバックに電動モデルが追加されることはあり得ないと言い切れます。

 2.4Lターボの搭載は望み薄

また、北米ではXTの名で売られている2.4Lターボモデルですが、やはりこちらも日本仕様に登場する可能性は低いと言わざるを得ない状況でしょう。これは日本仕様では290~300ps/420~450Nm(予想)を発生すると思われるハイパワーなターボエンジンで、秋頃登場予定の新型WRX S4に搭載されることが確実視されています。同時期に初の年次改良でB型になるレヴォーグにもこちらのエンジンの搭載がささやかれていますが、未だはっきりしていない状況です。

 

matsuwox.hatenablog.com

 

こうした中で果たしてレヴォーグほど販売台数の見込めないアウトバックにさらにニッチなハイパワーエンジンを搭載してくるのかはかなり微妙であり、残念ながら可能性は相当低いと言わざるを得ません。

 

しかしSUV市場が未だ衰える兆しのない日本市場において、フォレスターのハイパワーエンジンモデルが消えた今、意外にも走りを全面に売りにしている高性能SUVは輸入モデル以外になく(もちろん電動車を含めるとNISSAN ARIYAやtoyota RAV4 PHVは300psを超える動力性能を持つが)、国産でかつピュアガソリン車の区分においてはほぼ皆無となっています。

 

こうした状況でアウトバックに300ps級のターボエンジンを搭載した場合には、市場において相当に注目されることは間違いなく、独自の地位を確立できるはず。これは走りを売りにするスバルブランドとしても是非挑戦して欲しいところです。また、キャラのたった高性能バージョンを用意すれば先代のように他のSUVラインナップの中に埋没するといった心配もなくなるでしょう。

 

なお、トランスミッションCVT(リニアトロニック)一択で間違い無いです。アウトバック専用の制御がなされたものになるでしょう。

 

SGP+フルインナーフレーム構造を採用、質感の高い走りを実現

周知の通り今回の新型アウトバックは新型レヴォーグと同様にSGP+フルインナーフレーム構造を採用しており、高い剛性による質感の高い走りと世界最高レベルの安全性を実現しています。

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ボディはレヴォーグと同じフルインナーフレーム構造で強くしなやかな走りを実現

 アイサイトはヴィオニア製に。アイサイトXはどうなるのか

これについては以前の記事で詳しく書きましたのでそちらをご覧ください。

matsuwox.hatenablog.com

 

いずれにせよ、アイサイトXが搭載となった場合はレヴォーグ同様、装着は任意で選択可能になるでしょう。

価格設定やグレード展開は?

気になるグレード構成や価格帯ですが、個人的にはベースグレード、アウトドア志向のX-Break、最上級のLimited(グレード名は仮定)の3グレード構成になると予想します。

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ベースグレードと最上級グレードはこの見た目になると思われる。メッキパーツが目立つデザイン

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X-breakは北米での"onyx edition", オーストラリアでの"sport"に準じたスポーティなものとなる

価格は税込みでレヴォーグ+10万円といったところでしょうか。ただ、ザックス製ダンパーを搭載せずメカサスとなった場合、レヴォーグのGT-Hに準じた内容に加えX-modeやルーフレールといったアウトバック特有の装備が加わりますのでSTI Sport EX(409万円)よりは安くなるはずであり、その場合はアイサイトX付で税込み380万~390万円あたりになると予想します。

 

もう間も無く姿を表すであろう新型アウトバック

登場の遅れを挽回するに足る実力を持っているのか、また、国内におけるレガシィブランドの灯火を保つことができるのか、非常に興味深い一台です。

ここへきてアイサイトX搭載に暗雲?新型アウトバックのアイサイトはどうなるのか

レヴォーグでも注目を集めたアイサイトXですが、今回新型アウトバックにも搭載される見通し、と思いきやどうやら嫌な噂も耳にします。

 

このアイサイトXはあたかも人が運転しているかのような制御の緻密さが高評価され、各モータージャーナリストからも「現時点で世界最高の運転支援システム」と太鼓判を押されるほどの実力であり、当然市場も注目度も高いものがあります。

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ヴィオニア製に変更された新型アイサイト

ところが、ここへきて新型アウトバックにアイサイトXが搭載されないのではないかという憶測が飛び始めたのです。

 

これについては私も非常に悩ましく思っています。というのも、先日ビッグマイナーチェンジが行われたD型フォレスターにアイサイトXを搭載しなかったからです。これについてスバル側は「アイサイトXの搭載にはフルモデルチェンジ並みの変更を伴うためモデルライフ途中での追加設定は不可能」と説明しています。

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モデルライフ途中でのアイサイトXの装着は不可能とのこと

ここで注目すべきは回の新型アウトバック日本仕様は先行発売されていた北米アウトバックのビッグマイナーチェンジ版に当たるということです。

 

となると、です。

 

フォレスターと同じ流れになりやしないでしょうか?

 

フォレスターアウトバックもモデル途中でアイサイトを日立製からヴィオニア製へと切り替わった(日本仕様のアウトバックは未公開ですが、仕様が共通する豪州・欧州仕様ではアイサイトが新しくなっていることが確認されます)のですが、フォレスターにはアイサイトXは搭載されませんでした。

 

そうなると、先述のスバルの説明に則ればアウトバックへの搭載もフルモデルチェンジまで不可能となるのでは?という見方ができる訳です。

 

 そうは言っても搭載されると予想するワケ

とはいえ、なんやかんかで搭載されるのではないかというのが私の見解です。まず、フォレスターと新型アウトバックの最大の違いは何でしょうか。

 

それは、新型レヴォーグとの関係性の深さです。 

 

フォレスターレヴォーグは発売時期も設計も何もかも異なりますが、以前の記事にも書いた通り、新型レヴォーグと新型アウトバックはフルインナーフレーム構造というボディ骨格からインパネの造形まで含めて相当に共通部分が多いのです。 

matsuwox.hatenablog.com

 そして、新型レヴォーグはアイサイトXの装着を前提に開発されました。

 

となれば、新型レヴォーグと内装設計の多くを共有した新型アウトバックも、アイサイトXの装着に対応しうる、と考えることができるのではないでしょうか? 

 

また、国内投入が北米よりも2年ほど遅れた理由もアイサイトXの開発を待ったからと考えます。アイサイトXを鼻から搭載する気がないのであれば北米モデルと同じ時期に国内市場にも発売して良かったはずだからです。

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北米で先行発売された新型アウトバックは日立製のアイサイトを搭載していた

スバルがそうしなかったのは、話題性のあるアイサイトXを新型アウトバックに載せたいという思惑があったからではないでしょうか。

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マイチェン盤となる日本仕様のアウトバックはアイサイトがヴィオニア製に切り替わった。

これはフォレスターと同じ流れだ

ともかくも、ここまで国内での発売が遅れてしまったのですから、スバルとしても相当商品性を高めないと他モデルに立ち向かえないことは十分予想済みなはずです。

 

期待して待ちましょう。

 

ASCENT "onyx edition" 北米にて待望のアセント・オニキスエディションがついに登場

6/14、北米スバルは2022年モデルのスバル・アセントオニキスエディション(onyx edition)を発表しました。今回は日本では手に入らないこのモデルについて見ていこうと思います。

アセント初のアウトドア志向なモデル

今までアセントの標準車はメッキパーツが多く内装も明るめの色合いを持っていたので、何方かと言えばラグジュアリー志向の路線をとっていたのが特徴でしたが、今回のonyx editionではグッとスポーティな雰囲気を持ち合わせており、今までのモデルの雰囲気にピンとこなかった客層にとっては注目のグレードとなります。

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唯一の3列シートSUVルとして開発され、北米での販路拡大に貢献した。

各部をブラックアウトして厳つい見た目に

まずはその外見ですが、フロントグリル・20インチホイール・ドアミラー・フォグランプ周り・ウィンドウモール・ルーフレールを全てブラックアウト(標準車ではメッキ塗装やボディ同色塗装となる)することでかなり引き締まった印象。また、ヘッドライトもブラックベゼルとなっており、標準車よりも目力が強く見えます。今までアセントの標準車はメッキパーツが多く内装も明るめの色合いを持っていたので、何方かと言えばラグジュアリー志向なデザインを持っていたのが特徴でしたが、今回のonyx editionではグッとスポーティな雰囲気を持ち合わせており売れ筋グレードになるのではないかと思われます。

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黒のボディ色だとほぼ全パーツがブラックとなりかなり厳つい雰囲気

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ライト周りやグリルも当然ブラック。グリルはハニカムメッシュにしてほしかったところ

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ボディサイド。ブラック塗装の20インチホイールが足元を引き締める。

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判別しずらいがメッキのガーニッシュもクロームメッキになっている?

内装はブラック×グレー×カーボンパネルでスポーティ

一方の内装はアウトバックのonyx edition(日本仕様ではX-Breakとして販売される?)と基本的なコンセプトは共通しており、ブラック基調でグレーのアクセントをセンスよく配したシート(おそらくはレザーとスエード生地のコンビシート)と各所にあしらわれたカーボンパネルによってスポーティな仕上がりとなっています。ちなみに標準車の上位グレードではブラウンやアイボリーのレザーシートにウッドパネルを組み合わせスバルらしからぬモダンな仕立てを全面に押していたので、今回のonyx editionでは外装以上に大きく雰囲気を変えてきたと言う印象です。

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エアコンの吹き出し口やナビ周りもブラッククロームとなった。なお、ステッチカラーはアウトバックのようにライムグリーンかと思いきや、どうやらグレー系の普通な色を採用

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後席はキャプテンシートとなる。

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参考:touring(最上級グレード)の内装はモダンな雰囲気の一方、

アクティブなユーザーには物足りなかったのかもしれない。

日本にも逆輸入されそうだ

以上アセントに追加されるonyx editionを見てきましたが、なかなか良い仕上がりでスバルのラインナップにはこちらの方が似合っているのではないでしょうか。熱心なスバリスト向けに日本にも逆輸入されることになりそうです。

 

 

 

D型フォレスターを速攻で確認

先程D型フォレスターが公開されました。早速見ていきたいと思います。

フロントフェイスは新デザイン言語"Bolder"に基づいて刷新

レヴォーグと同じデザイン言語"Bolder"に則りリデザインされたフロントフェイスは好みが分かれそうなものの以前より個性があって個人的には好印象です。ただ、ロアグリルがフロントグリルに対し必要以上に小さくなった感が否めず、その結果やや安定感を欠いてしまっている点が勿体ないです。

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レヴォーグ同様、フロントグリルを強調したデザインになった。(advance)

ライトがレヴォーグと同様、ボディに食い込んだ形状となりウインカーも含めフルLEDになりました。

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ライト下のデザインにもレヴォーグとの共通性を確認できる。

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参考:前期型X-Breakのフロントフェイス。D型に比べあっさりした印象。フロントグリルが小さく、ロアグリルは大きい。グリル内のデザインもD型の方がタフな印象を与える。

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サイド面の変更はない模様

 

新色を3色追加

新色を3色追加し計10色が選べるようになりました。個人的にはジャスパーグリーンよりもオータムグリーンの方が好みだったので嬉しいところ。また、カスケードグリーンはブリティッシュグリーンに近い印象で、ブラウンレザーとの相性が特に良さそうです。なお、写真は全てadvanceです。

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カスケードグリーン・シリカは初採用の新色。

なお、advanceはドアハンドル・ドアミラーもメッキ処理が継続採用であることを確認できる。

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オータムグリーン・メタリックは新型アウトバックから採用された。

ジャスパーグリーン・メタリックとの入れ替え。

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ブリリアントブロンズ・メタリックも北米ですでに導入済み。

セピアブロンズ・メタリックとの入れ替え。

内装は小変更

内装はほとんど変更がありませんでした。特に造形は全く同じで、x-breakの加飾が変更になったくらい。

一方、シートについては大きく変更があり、sportを除いて撥水シートが標準化されました。なお、今まで撥水シートを採用していたx-breakは防水シートへと変更されています。

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advanceにはナッパレザーがオプション設定され、より上質室内空間を演出。

ブラウンレザーの場合、シート側面をブラック化した点が前期型と異なる。

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参考:前期型のブラウンレザー(北米仕様)

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X-Breakの内装はオレンジ加飾が以前よりかなり控えめになり好印象。ステアリングホイール下部とシフトレバー、X-Modeのダイヤルのみにオレンジ加飾が与えられている。以前オレンジだった部分はブラックメッキ処理に改められた。

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参考:前期型ではエアコン吹き出し口やシフトラバー周りにオレンジ加飾が与えられ派手な印象。日本人にはウケがよろしくなかったので今回の改良でやはり改められた。

アイサイトは新型へ

噂通りアイサイトは新型に変更されるもやはりアイサイトXは見送りとなりました。

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レヴォーグと同様の新型アイサイトになり性能が向上。一方でアイサイトXは見送りとなった。

グレード構成・パワートレインは変更なし

基本的にBからC型に変更した昨年秋の年次改良での変更を引き継いだ形です。

advance

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e-Boxer搭載車の最上級グレードであるadvance。メッキのアクセントが特徴。

個人的にはもう少しメッキは減らしてほしかった。

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新意匠の18インチホイール

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リアバンパーは若干のデザイン変更がなされディフーザー形状のフィンが追加された。

X-Break

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よりアウトドア派向けのX-Break。e-Boxerのみ搭載。ブラックパーツとオレンジ加飾が特徴。

相変わらず4色(白、黒、シルバー、グレー)しか選べないのは残念。

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17インチホイールはデザイン変更なし。

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フォグランプOutback Wildernessと共通の6灯LEDとなった

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防水シートもOutback Wildernessと同じデザインと思われる

Sport

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CB18(1.8Lターボエンジン)はsportにのみ設定。グレーの差し色を継続採用。

なお、写真のボディーカラーが新色に見えたが、実際には継続採用のホライゾンブルー

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ホイールは18インチでadvanceと共通の新デザイン。グレー塗装を継続採用。

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フォグランプは専用の縦型の意匠。

Touring

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エントリーグレードとなるtouring。e-Boxerのみ搭載。これを見るに、リアデザインもほぼ変更なしと思われる。ホイールは17インチでこちらも変更なし。

写真の色は新色のカスケードグリーンで、なかなか似合っている